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ジェリービーンズ 小説


ココロ

ワタクシはクルルちゃんが大好きですわ。
クルルちゃんもワタクシを好きと言ってくれますの

そんなクルルちゃんに好きな人ができました。
クルルちゃんだけの素敵な王子さま・・・

ワタクシはクルルちゃんの初めての恋を応援したいと思う反面、
心のどこかで寂しい思いを感じていました
大好きなクルルちゃんがワタクシから離れて、遠くに行ってしまう・・・

ワタクシはまた、一人になってしまう・・・

そんな思いがココロの中で渦巻くように・・・

あれからクルルちゃんは、チェロさんに告白して(あれは告白というよりもプロポーズですわね)お2人ともラブラブですの

クルルちゃんが幸せなら、ワタクシも幸せですわ
クルルちゃんが笑ってくれているのなら、本当に幸せ・・・

でも・・・

チェロさんといるクルルちゃんを見ていると
このままクルルちゃんのココロから、ワタクシが消えてしまいそう・・・
そんな思いが胸を締め付ける。
クルルちゃんのココロからワタクシはいなくなるなんて・・・
それは、それだけは絶対嫌ですわ!!

どんなに好きな人がいても、ワタクシとクルルちゃんの友情だけは失いたくない・・・
だって・・・
ワタクシたちは・・・

「・・・レア・・・クレアってば!」

気がつくとそこにはクルルちゃんが・・・

「どしたの?ぼ〜っとして」

大好きなクルルちゃんの顔を見たら、何故か急に涙が出そうになって・・・
声がほんのわずかだけど震えてしまった

「・・・クルルちゃん、どんなに好きな人がいても、ワタクシたちはずっとお友達ですわよね?」

――こんな気持ちで言ったのは、初めてですわ・・・

クルルちゃんはワタクシの言葉に驚いているみたい・・・

「?クレアってば何言ってるの?あたりまえじゃない!
あたしとクレアはずぅ〜っと大親友だよ。
どんなときも二人はいつも一緒だからね♪」

――二人はいつも一緒・・・

その瞬間、ワタクシの中で不安な心がゆっくりと消えていきました・・・
二人はいつも一緒・・・そうですわ、ワタクシの大切な言葉・・・

ワタクシは不安なあまり、そんな大切な言葉を忘れてしまっていたなんて・・・
どんなに好きな人がいても、クルルちゃんの心が変わるはずないじゃありませんの!
ほんの少しでもクルルちゃんを信じる気持ちが揺らいでしまったことを、ワタクシは恥ずかしいと思った。
こんなにもワタクシはクルルちゃんが大好きなのに・・・。

「ええ!そうですわよね、ワタクシたち二人はいつも一緒ですわ♪」

(ありがとう・・・クルルちゃん。そしてごめんなさい)

胸にそっと手を当てて、深呼吸をひとつ。

そしてワタクシはとびきりの笑顔で言いました。

「クルルちゃん、大好き!」

11・20

後に天プレでクレアがチェロに言った
「チェロさん、クルルちゃんは渡しませんわ!」が忘れられません(笑)

※一部修正しました

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