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ジェリービーンズ 小説


幸せへの扉

爽やかなオレンジの香りがひろがるオレンジ村の小さな教会。

優しいそよ風が吹く今日、あたしは大好きなあの人と――・・・

淡い光が差し込む教会の小さな部屋にいま、あたしはいる。
純白のウェディングドレスに身を包んで・・・。

世界でいちばん幸せになれる、特別な日。

この日がくるまでにいろんなことがあった。

遠い昔・・・古代文明時代のこと、未来の世界――このマール王国に来てからの事・・・

大好きなキール兄さまとチェロとすごした日々は大切なあたしの宝物・・・。

マリウスに出会って、一緒にすごしてきた。
そして、彼が絵の勉強に出ている間、あたしはずっとマリウスのことを考えていた。

今、どこにいるのかな? ちゃんと絵の勉強頑張ってるのかな?って。

気がついたら好きになっていた。ふふっ、初めは嫌いだったのに。

マリウスが帰ってきて、彼からプロポーズされたとき、嬉しかった。
本当に嬉しかったわ。

あたしの誕生日にあの時と同じように、森の洞窟でザリガニをぶっきらぼうに「ん」って差し出して。
あの時と同じ・・・。

でも、ひとつだけ違ってた。

頬を赤く染めて、照れ笑いをしながら「シェリー。オレと結婚してくれ」って。
嬉しかった。涙がこぼれるくらい嬉しかった・・・。

あの時と同じように小鳥が囁き、優しいそよ風が吹く今日、
あたしは結婚する。

世界中でいちばん大好きなマリウスと・・・
この幸せがずっと続きますように・・・永遠に。

「シェリー」

扉が開き、マリウスがあたしの名前を呼ぶ。
「マリウス。一緒に幸せになろうね。ずっとずっと・・・いつまでも」

01.11.1

シェリーさんのお誕生日記念小説。
彼女には幸せになってもらいたい、ずっと幸せでいてほしいという想いで書きました。

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