第18話 魔鏡に映る者達


魔鏡の間 残虐王

【ラハール】
エトナ、ここはどこだ。

【エトナ】
錬武の洞窟の最下層…。別魔界にいる強者の力を投影する鏡の間ってところですね。

【ラハール】
なるほど、面白い。ここに現れる悪魔を一人残らずぶちのめして、オレさまの力が全魔界最凶だということを証明してくれるわ!ハーッハッハッハハ…ハハハ…

【エトナ】
殿下、無理しなくていいですよ。

【ラハール】
し、しかしだな。例えレベル1でも魔王としての誇りという物が…

【エトナ】
そんなもんはトイレにでも流しちゃってください。

【ラハール】
流すな!
それはともかくエトナ、奴には気をつけろ。

【エトナ】
奴って…あのサメですか?

【ラハール】
奴は恐らく残虐王と呼ばれた竜神族の戦士だ。若かりし頃のオヤジに手傷を負わせ、異次元に封印されたと聞く。あの様子から見ると更に力をつけていると見て間違いないだろう。

【エトナ】
へ〜、殿下も意外と物知りなんですね〜。ちょっと見直しました。

【ラハール】
お前なぁ、俺様を何だと思っているのだ?

【エトナ】
偉大な魔王様の無能なバカ息子?

【ラハール】
いくらなんでもそれは言いすぎだろう?

【エトナ】
そッスかー?そういうもんッスかね〜?

【ラハール】
まったく…とにかく!ここは慎重にだな…

【エトナ】
アイツならもう死んでますけど?

【ラハール】
…は?

【エトナ】
殿下が色々説明してる間に瞬殺しましたから。

【ラハール】
…お前、まさかオヤジより強いんではあるまいな?

【エトナ】
まっさか〜。いくらなんでもそこまで…否定はできませんが。

【ラハール】
マジか?

【エトナ】
はい。


魔鏡の間 魔王の忠臣

【エトナ】
今度はどんな奴ですかね〜♪

【ラハール】
ん?アイツら城にいた魔物達ではないか。

【エトナ】
ホントだ。こんな所で何してるんですかね?

【ラハール】
おいおいアイツらやる気だぞ?

【エトナ】
うっわ〜身の程知らずですね〜殺っちゃいます?

【ラハール】
そうだな。よし行けエトナ、誰が主君か思い知らせてやるのだ!

【エトナ】
はい殿下。

【ラハール】
しかし意外だな。奴らがあんなに強かったとは…

【エトナ】
まあアタシの敵じゃないですけど。

【ラハール】
まったくアイツらといい、お前といい、なぜみんな俺様より強いのだ?

【エトナ】
そんな殿下にオススメ、この練武育成法に入会すればすぐに強くなれますよ♪

【ラハール】
お前が言うとイマイチ信用できん!

【エトナ】
ま、アタシは別にどっちでもいいですけど〜。


魔鏡の間 別次元の魔王

【ラハール】
む?何者だアイツ。

【エトナ】
どうやら別次元の魔王らしいですね〜。

【ラハール】
ふむ…Lv750で敵超強化6倍か…。という事は実質Lv6000並の強さという事だな。

【エトナ】
4500ですよ殿下。無理して頭使わない方がいいんじゃないですか?

【ラハール】
う、うるさい!ちょっと間違えただけではないか!それよりお前、勝てるのか?

【エトナ】
ジオシンボル壊しちゃえばザコじゃないですか。えい♪

【ラハール】
そういえばお前、その格好はなんなのだ?

【エトナ】
あ、コレですか?マジカル美少女エトナの戦闘コスチュームです。いわゆる魔法少女って奴ですよ♪どうです?似合います?

【ラハール】
お前、今どき魔法少女って…言ってて恥ずかしくないか?

【エトナ】
全然。殿下もやりたいですか?タキシード姿の怪盗なんてどうです?

【ラハール】
絶対にやらん!


魔鏡の間 伝説の僧侶

【エトナ】
さてと、今度は出るかしらね〜?

【ラハール】
ん?なんだ。ここに何かあるのか?

【エトナ】
実はあいつが持ってるLegend宇宙銀河の杖を奪いに来たんです。

【ラハール】
あいつ?しかし奴が持っているのはノーマルのようだが?

【エトナ】
ええ、もう30回ぐらいギブアップしてるんですけどね〜。殿下の台詞も30回目…っていい加減説明すんのも面倒なんですが。

【ラハール】
ギブアップ?30回目?一体何の話をしておるのだ。もっとわかりやすく説明しろ。

【エトナ】
フンッ、下等生物が。ない知恵使って考えろ。

【ラハール】
な!キサマ主君に対して…

【エトナ】
うるさい!(ギブアップ)

【エトナ】
あーもう!いつになったら出んのよ!

【ラハール】
ん?なんだ。ここに何かあるのか?

【エトナ】
しつこい。うるせえよオメガバカ。

【ラハール】
オメガ…!?

【エトナ】
なんかもうめんどくせー(ギブアップ)


次回予告

【エトナ】
悪逆非道の限りを尽くす悪代官ラハールに、遂に正義の鉄槌が下るときが来た!

【ラハール】
おい。

【エトナ】
灼熱の平原に煌めく、斬撃の軌跡を、赤い月が照らし出す!

【ラハール】
誰が悪代官だ、誰が。

【エトナ】
満月だけが知っている、今宵の二人の勝負の行方。ヒメサマンの必殺剣が悪代官ラハールに襲い掛かる!

【ラハール】
姫なのか男なのかはっきりしろ。

【エトナ】
次回!小江戸剣士ヒメサマン第19話!
「復活!闇の使者!」

あなたのハートにマジカルチェックイン♪

【ラハール】
ちょっと待て!なんで小江戸でマジカルチェックインなのだ!

【エトナ】
それは秘密です♪