幻想世界Vol.3 魔法について

皆さんこんにちは。くるるです。シリーズ3回目の今日は魔法について話そうと思います。今回は魔法の誤解だけでなく、魔法の種類や魔法使いなどについても解説しますのでかなり長いです。全部で5ページ分あります。全文表示版を用意したので一気に読みたい方はそちらをご利用下さい。

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魔法とは何か

魔法というのは非常に曖昧な力です。これほど(ゲーム界)一般に浸透しているにも関わらず、実はキチンと体系立てて説明しているゲームはほとんどありません。

魔法は、歴史、体系、エネルギー源など様々な問題がありますが、これらのどこを重視するかで、その姿が全く変わってしまいます。そのあたりの説明は今回は割愛しますが、まずは魔法の定義をしておかないと話ができないので、とりあえず一般的な設定として、以下のように定義します。


魔法使いの役割

多くのゲームの場合、魔法使いとは攻撃魔法のエキスパートであり、その強大な魔力でパーティーの戦力を大きく底上げする存在です。しかし、コンピュータRPG(以下CRPG)の世界に慣れてから、テーブルトークRPG(以下TRPG)に初めて触れた人は、あまりの攻撃魔法の少なさに驚く事でしょう。

攻撃魔法とは「破壊の力」です。そして破壊の力を主に行使するのは邪神に仕える神官であり、邪教徒です。つまり攻撃魔法は本来、邪悪な力なのです。だからTRPGでは攻撃魔法は極めて少なく、また威力もさほど大きくはありません。

さて、そうなると魔法使いの役割がガラリと変わってきます。

魔法使いの本来の役割は「知識」です。魔法の研究に明け暮れる彼らは、一般市民に比べ、魔法、魔物、魔術品、歴史、地理などに対し、非常に豊富な知識を持っています。その知識と知恵こそが、魔法使いの最大の武器であり、そして冒険に欠かす事のできないものなのです。


魔物の知名度

よく勘違いしている人が多いのですが、例えばゴブリンやスケルトンといったゲームでは一般的な魔物でさえ、ファンタジー世界の一般的な住人は、その名前と姿ぐらいしか知らないのです。場合によっては名前も知らないという事もありえます。

あらゆる場所に魔物が生息している世界では、近隣の町への旅ですら危険な冒険であり、用心棒を雇ってなお命がけの行為です。商人や騎士たちを除き、基本的には町や村から離れる事はありません。

つまり、多くの魔物はその人にとって初めて出会う敵であり、そして未知の生物なのです。


知識があるという事

例えばCRPGでは敵は全て倒し、経験値とお金を稼ぐために利用します。しかしTRPGでは敵を倒しても経験値はほとんどもらえず、またお金なんて持ってるはずがありません。そのため、無駄な戦闘は避け、極力戦力を温存する事が重要になります。

その時、魔物の特徴や生態、生息地域や周辺地理の知識があれば、無益な戦いを避けることができます。逆に何も知らなければ強敵の住む土地に安易に足を踏み入れて、あっさりとその人生に幕を下ろすことになります。

冒険者の第一目的は「生き延びる事」、第二が「依頼の達成」「遺跡に眠る宝」です。敵を倒す事は、目的ではないのです。

ただし、CRPGの多くでは、魔物を倒す事自体が冒険の大きな目標である場合があります。この場合は実践で自分を鍛え、敵の居城や弱点を探し、そして最終的にそれを打ち破る事が第一目標でしょう。しかしその場合でも、知識豊富な人間の協力が無ければ、決して目標は達成できない事は、過去の作品が証明しています。


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