聖なる夜に

8.『再会の兆し』


はぁ・・はぁ・・―
ペコニャンは人気のない路地裏へと逃げ込みました。
(ここまで来れば・・大丈夫ニャね・・)

「・・猫ちゃん?」
びくっ!!
ペコニャンがそっと振り向くと、そこにはおさかなをくれたおばあさんが立っていました。
「あぁ!やっぱり昼間の猫ちゃんだね?どうしたんだい?こんな所で・・私の家に来るかい?」
「ナァ〜ォ・・ミャァフニャァ・・・!(いいニャ!今ポコニャン探してるニャ・・!)」
「あぁ・・なにかあるんだね・・?おまえの言葉がわかればいいのにねぇ・・」
「・・フミャァ・・(・・わからないニャよね・・)」
(・・こんなとき・・ニャンシーだったらお話できるのにニャ・・)

「おや?その口にくわえているハンカチは・・?」
おばあさんはペコニャンのくわえているハンカチを見て言いました。
「あぁ!やっぱり!それはレイジーのだ!・・あ・・レイジーって言うのは私の孫の事さ」
「ニャ!?(!?本当かニャ!)」

「・・もしかして・・レイジーの所に行きたいのかい?」
「ニャア!!」
(そこに・・ポコニャンがいるはずニャ!)

おばあさんの案内でペコニャンは一軒の家にたどり着きました。
「ここが、レイジーの家だよ、入るかい?」
(・・ここが!!)
「ニャァ―――ン!!(ポコニャァァン!)」
おばあさんがドアをあけると、ペコニャンはポコニャンを探し始めました。
「ねこちゃん!?」

と、奥の部屋からレイジーが飛び出してきました。
「・・?ちがう・・・・あのねこちゃんじゃない!」
「なにかあったのかい?レイジー」
「おばあちゃん!?あのね!ぼく、びょうきのねこをみつけたの!それで・・おとうさんがすこし、くすりをあげたんだけど・・そしたら、いなくなっちゃったの!さっきまでねてたのに!まだ、ちゃんとなおってないのに!」
(!!!ポコニャンッ!!?)
ペコニャンは素早く家の外に走りだしました!
「あッ猫ちゃんッ!?」
(ポコニャン!どこニャ!?近くに・・近くにいるニャよね・・!?)

「ポコニャァァァァアアアアァァアンンッッ!!!!」

〜to be continue〜