新年明けましておめでとうございます。くるるです。今年もよろしくお願いします。
さて、新年最初のエッセイはちょっと真面目に著作権について取り上げようと思います。特に私たちファン活動者全員に関係のある二次創作に関する著作権についてです。なるべく専門用語や法令用語を使わないように解説しようと思いますので、是非読んでみてください。
また本文中で原作者を「一人」と称する場合がありますが、著作権を持つのが個人、グループ、法人のいずれの場合でも「一人」と表現します。厳密に人数を表す意味では使用していないのでご注意下さい。
二次創作物とは原作(他人が著作権を持つ作品)を元にして作られた作品をさします。つまりファンイラストや小説、漫画などがそれに当たります。この二次創作物は多くの場合、二次創作者が当たり前のように著作権を主張していますが、そこにはちょっとした間違いがあるのです。
著作権と言うのは原作者(著作権者)の権利を守るための法律です。例えばあなたが書いた文章や絵を、他人が勝手に町中にばら撒いたり、販売したり、全く異なる設定を付けて書き換えたりしたら嫌ですよね?だから本人以外はそういう事ができないようにしようというのが著作権なわけです。
これは逆に言えば、原作者の人が嫌がるような事はしてはいけない、という事です。自分がされたら嫌なのはわかると思います。だからそういう気持ちを、仮にも自分の好きな作品を生み出した原作者に味わわせるというのは、ファンとして絶対にしてはいけない事だと思います。
原作者が望まない形で著作権を侵害するという事は、つまり原作者に対する裏切り行為だという事を理解してください。原作者はあなたが大好きな作品をこの世に送り出してくれた尊敬すべき人ですよね。その尊敬すべき人を傷つけるという事は、つまりあなたが大好きな作品自体を傷つけるという事でもあるのです。それは原作者にとっても、他のファンにとっても、とても悲しい事だと思います。
ところで皆さん。二次創作って法律で認められてると思いますか?
認められていると思う方、間違いです。
禁止されていると思う方、あなたも間違いです。
「どういう事?」と思うかもしれませんが、著作権の意味を考えれば当たり前の事です。つまり作品をどう扱うかは「原作者だけが」決める事ができるのですから、二次創作の良し悪しも「原作者だけが」決める事ができるのです。つまり法律で決める事などできないのです。
さて、ここで問題があります。結局二次創作は違法なのかどうかです。これは簡単な話で、つまり「原作者の許可をもらえば合法」という事です。本人の許可があれば違法性は全くないわけです。
ところが本人が「ダメ」と言ったのに二次創作してしまえば、それは違法になります。本人が嫌がる事はダメ、だけど本人がOKならOK、簡単な事です。
しかしながら現状の二次創作物はほとんどが無断で作っているものです。つまり本人は知らない場合が多いです。この場合はどうなんでしょう?これは合法の可能性も違法の可能性も両方あるが、仮に訴えられて罪に問われたとしても文句は言えない状態、と言えます。
とりあえず違法になっている人は訴えられる前にやめた方が良いでしょう。訴えられて著作権侵害が認められた場合、5年以下の懲役、または500万以下の罰金となってしまいます。
そして無断でやっている人は、とりあえず原作者に報告した後、やめろと言われるまではやってて良いと思います。中にはこころよく許可してくれる方もいます。
ちなみに人形館の場合、イラストや小説などの二次創作についても、ちゃんと日本一さんから許可をもらって合法的にやってます。これはサイト開設前に申請しました。日本一さんはこころよく許可してくれましたよ♪
※このように相手の権利を尊重する行為は、私は二次創作に関わる者としての最低限のマナーだと思っています。それは法律云々の問題ではなく、自分が勝手にされたら嫌だからです。インターネットと言う世界でもマナーはとても大事な事です。管理人としても、またネット利用者としても、利用者にマナーを求めるだけでなく、こうした「管理人としてのマナー」にも心を配れる方が増えてくれれば嬉しいなと思います。