皆さんこんにちは。くるるです。今回は皆さんお待ちかねドラゴンの話です。
ドラゴンは非常に複雑に歴史の中で誕生、進化、変化を遂げてきました。そのため何を重視するかによって分類方法までもが大きく変わってしまうほど多くの種類が存在します。もし幻想生物学という学問があるならば、その中でドラゴン学という分野が独立する事になるでしょう。
ドラゴンの分類手段を大きく分けると、姿による分類、発祥地による分類、歴史的分類、意味による分類に分けられます。
この中で最も一般的で馴染み深いのは姿による分類でしょう。特にゲームの中では姿による分類が多いです。そこでこのエッセイでも姿による分類をメインとしますが、他の分類についても少し触れておこうと思います。
最も一般的な分類方法です。大きく分ければ西洋のドラゴン、東洋の龍、飛竜、多頭竜、合成竜、蛇竜などに分類されます。
これらについては後で詳しく解説します。蛇竜は蛇が基本となっているドラゴンですが、蛇の魔物との線引きが難しいため、蛇系の魔物を全部ドラゴンに含める場合もあるようです(実際ドラゴンと蛇は同一視されていた時代もある)
ドラゴンは様々な地方で生まれました。新しい文明が生まれるたびに新しいドラゴンが生まれたといっても良いでしょう。
主なところではオリエント系やギリシャ系(ゲルマン系)、アステカ系、インド系、中国系などになります。日本も独自の系統があったのですが、今はインド、中国に取り込まれている感じです。インド・中国・日本をまとめて東洋系とする事もあります。
ドラゴンの歴史は非常に古く、最も古い伝承では紀元前3000年ぐらいまで遡ります。この頃のドラゴンにはムシュフシュやティアマットなど現在でも有名なドラゴンが含まれています。そして様々な文明が生まれていく中で様々なドラゴンが生み出されていきます。
その時代時代ごとに分類するのが歴史的分類です。この分類では後年キリスト教などの影響で多くのドラゴンが共通の特徴を持つようになっていった事などがわかります。
ドラゴンを意味する言葉は様々な文明の元で生まれました。また地域や時代が移り変わると共に意味も変化し、様々な意味での「ドラゴン」が現れます。
例えば古い時代にはドラゴンは神という意味もありました。またギリシャではドラゴンを表す「ドラコ」が大蛇という意味も併せ持っていますし、キリスト教ではドラゴン=悪魔、またはドラゴン=サタンであるとされています。中国においては竜は神であると同時に天の象徴でもあり、竜の夢を見るとその吉凶を占ったり、また優れた才能を持った者を竜と呼ぶ事もあります。日本でも龍と言えば神や自然そのものの意味で使われていました。
この分類で見るとドラゴンが何を象徴していたのかがわかります。
では姿による分類を、更に詳しく解説していこうと思います。
最も一般的なタイプのドラゴンです。巨大な爬虫類の姿で描かれ、安定感のある下半身に足より一回り小さい腕と巨大なカギ爪、太く長い尻尾に、長い首、その巨体に対して小さめの頭には大きな2本の角があり、大きく裂けた口からは炎を吐き、全身を頑丈なうろこに覆われ、背中からはコウモリに似た巨大な翼がはえています。
このタイプのドラゴンは、更に細かく分類されます。分類方法は登場作品によってまちまちなため、ここでは主要作品の特徴を受け継ぎつつ私が独自に解釈した分類方法で分類します。
なお、彼らに共通する特徴として、口からブレスを吐く事があげられます。炎のブレスが一般的ですが、冷気、雷、毒、腐敗ガス、超音波、放射能、ビームなど、およそ思いつく限りのあらゆるブレスを使います。これらは神話に見られるものではなく、ほとんどが後年発展したファンタジーゲームに見られるものです。
また空を飛ぶのはあまり上手ではありません。中には魔力によって飛行している個体もいて、翼は飾りになっている場合もあります。
他に目や鱗、血、牙、角などが特殊なアイテムとして扱われる事が多いのも特徴です。鱗や牙は非常に硬く魔力を帯びるため武器防具に加工される事が多いですが、ミスリル同様加工技術が現存する事は稀です。また牙は強力な骸骨兵である竜牙兵(スケルトンウォーリアー)を生み出す材料としても使われます。