ディスガイアとはどんなゲームなのか?


ディスガイアの恐ろしさ

ディスガイアはSRPG(シミュレーションRPG)に分類されるゲームで、公式には「悪魔的やり込みSRPG」となっています。公証通りやり込みの幅が非常に広く、ハマればプレイ時間は軽く300時間を超えます。この300時間という表現は決して大げさではなく、プレイし始めると10時間程度はあっという間に過ぎ去る中毒性の高さから、好きな人は1000時間を超えてもプレイし続けてしまうという、まさしく悪魔的なゲームです。

ですが、逆に言えばそれほど面白いゲームであると言えます。睡眠時間はいつの間にかなくなっている事でしょう。あなたがもし受験生であるなら決して手を出してはいけません。それはまさしく「悪魔の誘惑」に他ならないからです。


こんな人がハマる

ディスガイアの最大の特徴として、SRPGでありながらキャラ育成に特化したシステムが挙げられます。ゲームバランスよりも育成の楽しさを追及したゲーム性は、つまり育成が好きな人にとっては抗えない魅力となります。

例えばRPGをプレイしていて無駄にレベルを上げてからボスに挑んだり、ストーリー通りに進めずに寄り道可能な次の町に行って高い装備を買ったり、仲間全員のレベルを最大まで上げたりするのが好きな人。ギリギリの緊張感の末の辛勝よりも、圧倒的な戦力差での快勝が好きな人。一撃での最大ダメージが1億を超えるという事実に、思わず顔がニヤけてしまった人などは、まず確実にハマると思います。

逆にゲームバランス重視の人、SRPGに戦略性を求める人、重厚なストーリーを求める人、ポリゴンが好きな人にはお勧めできません。


ディスガイアキャラ育成の魅力

まずキャラメイク。ディスガイアではキャラを「弟子」という形で自由に作成可能なのですが、このキャラメイクの自由度がハンパじゃありません。全汎用職業とボスを除く全モンスター、それぞれの上位種を合わせて、実に200種類以上のキャラから自由に選択できます。また作成したキャラの名前はいつでも変更可能なうえ、装備に職業制限が無いため魔法使いが銃を装備したり、アーチャーが斧を装備したりできます(魔物の武器だけは魔物専用)。作成時のボーナスポイントはパラメータ成長率に割り振りできるので、戦士よりも防御力の高い魔法使いも、作ろうと思えば作れます。弟子は30人以上作成可能で、弟子に弟子を作る事もできます。

そして転生。転生はそれまでのパラメータと、これまでの累計レベルを元に、パラメータ成長率にボーナスを加えてLv1から育て直せるという素敵システム!しかもこの時、職業をほとんど制限なく変更できるので、戦士系で体力や防御を底上げした僧侶とか、回復魔法を全て覚えた魔法使いなど、自在にキャラメイクできます。転生回数も一切制限がありません。

更にエクストラゲインで、弟子の魔法を師匠が覚える事ができるため、序盤攻撃手段の乏しい僧侶に魔法使いの弟子を作って攻撃魔法を覚えさせたり、補助魔法を全キャラに習得させて1ターンで効果最大(5回重ねがけ)にしたりも可能です。

何より欠かせないのがアイテム界の存在。全てのアイテムにはアイテム界と呼ばれるランダムダンジョンが存在しており、アイテム界を進めば進むほど、そのアイテムの能力を強化できます。入手直後はLv0ですが、最大でLv100まで、能力比にして18倍以上にまで強化可能です。更にアイテムにはアイテムの能力を上げたり、特殊効果を追加したりする様々な住人が住んでおり、その住人を倒す事で効果を2倍にしたり、他のアイテムに移住させたり、同じ効果の住人を合体させ効果を上げたりできるため、アイテムの能力を自在にカスタマイズできます。

最後にウェポンマスタリー。これは武器を使えば使うほど、その武器の扱いが上手くなるというシステムで、武器を装備した時のパラメータの上昇量をアップさせる効果があります。その効果はなんと最大13.75倍。攻撃力100の装備で1375もアップするという非常にユニークかつ豪快なシステムです。前述のアイテム強化と組み合わせる事で、元々の能力の数百倍という能力を得る事もできるという、まさに強化好きにはたまらない鬼仕様です。


一般的なSRPGとの違い

ディスガイアはかなり独特なシステムを搭載しているため、一般的なSRPG(FEとかオウガ系とか)とはまったく別のジャンルのゲームと言っても良いぐらいプレイ感が違います。

まず固定出撃ユニットがいません。チュートリアルから隠し最強ボスまでメインキャラを一度も戦闘に出さずにクリアすることも可能です。

出撃も戦闘前に配置するのではなく、戦闘中にベースパネルから出撃させますが、一度に出せるのが最大10人という制限があるだけで、出撃順や出撃キャラの入れ替えなど自由自在です。

移動のシステムも特殊で、移動後、行動を確定するまでなら何度でもキャンセルできます。そのため「前線から回復魔法をかけてもらうために回復ユニットの近くまで移動し、回復を受けたらキャンセルして前線に戻る」という、普通のゲームでは裏技かバグ技のような行動が普通に行えます。

また同じマップを何度もプレイできたり、敵のレベルを上げ下げできたり、敵や味方を持ち上げたり(マスからの強制排除)投げたり(指定場所への強制移動)できます。

これら独自のシステムが異常に快適であるため、ディスガイアのシステムに慣れてしまうと、一般的なSRPGのプレイが非常にうっとうしく感じてしまうという、恐ろしいシステムです。まさに悪魔の所業です。


最後に

基本的にディスガイアのシステムは、無駄になる部分がありません。つまりリセットプレイをほとんど必要としないので、データ上のプレイ時間=実プレイ時間に近く、精神的に負荷が少ないので、長時間のプレイしてもストレスがほとんど無いのは、密かに大きな魅力だったりします。

また取り返しがつかない行動という物がほとんど無いに等しく、普通にやり込んでいる限りでは、特に注意しなくても、取り返しがつかない事態になる事は、まずありません。新しい事実を後から知ったとしても、それまで損してたと気が付くだけで、プレイそのものをやり直す必要が出てくるような事は無いのです。これもまた密かな魅力と言えるでしょう。

ここまでの記事を読んで「やってみたい」と思った人は迷わず買うべきです。ゲームの費用対効果を「プレイ時間÷購入金額」という式で算出するのであれば、ディスガイア以上の数値を叩き出すゲームはほとんど存在しないでしょう。私がこれまでプレイした新旧1700本を超えるゲームの中で比較しても、唯一シヴィザードが肩を並べるぐらいで、他のゲームは比較候補にすら挙がりません。

まだ未プレイの方は、この異常とも言える中毒性の高さと、知らない内に時間を盗まれる幸福(笑)を、是非とも体験してみて下さい。