ラ・ピュセルを考える

皆さんこんにちは。くるるです。今回は今更な感じですが、ラ・ピュセルについて話そうかと思います。


ラ・ピュセルとは?

ラ・ピュセルは2002年に発売された、日本一ソフトウェア初のシミュレーションRPG(SRPG)です。初めてのSRPGでありながら、既存の常識を覆すシステムが多数搭載され、レベル上限9999、アイテム強化でレベル1でもパラメータ10万以上可能など、後のやり込みSRPGシリーズの先兵となった作品です。

このラピュセルと言う作品は、やり込み好きサイドから見るとディスガイアの影に隠れてしまい、またマールの熱狂的なファンから見ると、マールの要素を含みつつも、マールから外れてしまった作品として、やはり評価が低いのですが、よく見てみると最近失われがちなゲームバランスや、シナリオボリューム、キャラクターの魅力などの点において決して劣っているわけではなく、総合力は非常に高いゲームです。

ラピュセルの場合、欠点と言えば、アニメーションの時間が長い、という部分でしょうか。しかし、それも今となっては、だと思います。当時、他のSRPGがラピュセルよりも快適だったかと問われれば、確かに中には快適な作品もあったと思いますが、個人的にラピュセルの方が快適でした。

ラピュセルの場合、フィールドマップに出れば全員のステータスが全快します。これは、一つのマップに全力を投入して戦える事を示していますが、それに加えて戦闘マップから簡単に脱出できると言う点も大きいです。さすがにボス戦のような大事な戦闘では逃げることはできませんが、例えば覚えたての大技が今のSpの大半を消費するものだった場合でも、それを利用して経験値稼ぎができたりします。普通のゲームではこういう大技は、覚えても結局使えないことが多いんですが、ラピュセルではそれはありません。

また、合体技の発動条件が「二人の同時攻撃」ではなく、「攻撃時にパートナーが隣接」である点も大きいです。つまり合体技を使った後、パートナーがもう一度行動できるので、純粋に「威力の高い技」として使える点が大きいです。

また敵を仲間にできるシステムがありますが、仲間にするだけでなく、ちゃんと育てる事ができる、装備もメインキャラと同じものを装備できる、移動力アップ装備が買えるので、移動力が低いキャラも十分実用に耐える、など、とにかく既存のSRPGにはない魅力がありました。

今でこそディスガイアの影に隠れてしまっている感がありますが、それはディスガイアというゲームが、SRPG業界全体を覆すほどのキラータイトルだったからに他なりません。ラピュセルはSRPGの中では、かなりレベルの高い作品だと言えるのではないでしょうか。


ラピュセルのシナリオ

ラピュセルは、シナリオも非常に良かった作品です。個人的に言わせて貰えば、日本一から発売されたSRPGの中でナンバーワンといっても過言ではありません。大筋のエンディングに変化がないものの、各話での行動によって、その話の結末が変化し、それによってボスや事後イベントが変化。仮にバッドエンドを繰り返しても、大筋のエンディングに変化がないので、終わりを気にすることなく、好きなイベントを見れるというのは、ある意味で良いシステムだったのかもしれません。

ただやはりマルチエンドにして欲しいという意見は非常に多いものでした。いや、恐らくラピュセルをプレイした人が真に願うことは、マルチエンドというシステムそのものではなく、その結果得られるかもしれない「悲劇の回避」なのかもしれません。ラピュセルのエンディングを見て、満足した人はいないと思います。しかし、それでもなお、ラピュセルのシナリオで「エンディングが悪い」という人はあまりいません。たぶん、このラピュセルと言う世界が、決してご都合主義ではない「運命」を、受け入れなければいけない「現実」を、そしてそこに生きる人々の「生命」を、感じさせてくれるからなんじゃないでしょうか。


やり込み、そして2周目

ラピュセルのシステムはやり込み始めると止まりません。どこまでも成長する装備品、限界の見えないレベル上げ、シナリオ上のボスをも仲間にできる「魔王」システム。魔界でしか手に入らない、特殊な装備品の数々。ラスボスをはるかに超える超魔王の存在。パズル的な楽しさでアイテム強化をあきさせない大奇跡など、本当に始めて作ったSRPGとは思えない完成度でした。

また、廉価版である「2周目始めました」では、文字通り、クリア後に能力を引き継いだ2周目をプレイできるようになり、さらに超魔王をも超える隠しボスが登場します。また一部のシステムが練り直されており、更に遊びやすくなっています。今から買うなら確実に廉価版の方がオススメです。


最後に

実は私、SRPGはあまり好きではありません。システム自体は好きなんですが、昇華しきれていないゲームが多すぎるからです。そんな中、ラピュセルと言う作品に出会えた事を感謝しつつ、今日のお話を終わりたいと思います。

女神ポワトゥリーヌの御名の元に・・・


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