幻想世界Vol.5 亜人種/スケルトン

皆さんこんにちは。くるるです。今回は前回からの続きで、モンスターの生態について、もう少し突っ込んでみようと思います。


亜人種

ゴブリンやコボルトといった人型のモンスターは亜人種に分類されます。亜人種といえばエルフやドワーフなど、人間と同じような種族を指しますが、その中で人間と意思疎通のできる言語を持たない、知能の低い種族がモンスターとして扱われているようです。

彼らはいわば原始人に近く、人間よりもはるかに野性的で本能的に行動します。結果として人間に害をなす事が多く、モンスターとして扱われているようです。

ゴブリンは光を嫌うため、薄暗い洞窟などを好み、そこに集団で生活しています。小さいながらも社会があり、特に力の強いもの、稀に魔法を使う者などが長となります。また薄暗い場所で生活する者の常として暗視能力を持っています。

住処となる洞窟には常時見張りがつき、食料調達や守衛など役割分担もキチンとなされている辺りはバカにできないものがあります。

しかしながら個体としての強さは大人の人間程度で、訓練を受けた戦士であればまず負ける事はありません。性格は凶暴で臆病。劣勢を感じると忠誠心のかけらも無く逃走します。

多くの場合、棍棒や石斧、木製の弓、まれに人間から盗んだ小剣や円盾を持って武装しており、簡単なレザーアーマー、原始的な兜を着ています。このようにある程度の加工技術は持っているようです。また道具を使う器用さもあります。

ゴブリンはよく人里に出没しては家畜や人間をさらいます。人間に対して非常に敵対的で、友好的な雰囲気になることは皆無です。ある程度のなわばりを持ち、森の中で狩りをする事もあります。

またゴブリンは繁殖能力が高いとされていますが、私が知る限りメスのゴブリンがいるという話を聞いた事がありません。そのためか、しばし子供を作るために人間の女性を誘拐する事があり、それが余計に人間との溝を深めています。ちなみに生まれた子供は必ずゴブリンとなり、ハーフゴブリンというのは存在しません。

彼らは非常に臆病であるため、自分よりも強い者のいるところに住む事はありません。小さな村落の近くにある山の洞窟など、人里に近いところに出没します。頻繁に村を襲撃するなど被害が多く、極地以外のいたるところに生息するため、経験の浅い冒険者にとっては格好の練習台であり、初めての仕事がゴブリン退治だったという冒険者は数知れません。

しかしながら稀に数百人にのぼる大規模な集団も存在するため、決してなめてかかってはいけない相手でもあります。また、より弱い亜人種であるコボルトを手下にしている場合もあり、この場合は非常に大きな集団となるため経験の浅い冒険者には厳しい相手となります。まあ魔法抵抗力が皆無なのでスリープの魔法などで簡単に無力化できるあたりは、やはりザコの代名詞にふさわしい敵といえます。


スケルトン

スケルトンもザコとして有名な敵ですが、実際にはそれほどザコでもなかったりします。

スケルトンは邪悪な魔法使い(主に死人使い/ネクロマンサー)によって仮初の命を吹き込まれた魔法生命体です。簡易ロボットと考えてもらえれば間違いないでしょう。

知能は無いに等しく、簡単な命令しか理解できません。そのため魔法使いの隠れ家 (迷宮)や、宝物庫などの衛兵として使われる事が多いようです。

基本的には生前戦士だった者や、魔法使いを倒しに来た冒険者の成れの果てであり、戦士としての実力はバカにできません。また魔法使いの実力次第ではより強力なパワーを生み出すように魔法がかけられている場合もあり、ヘタをすると並の戦士でもかなわないような者もいます。

また、倒されても魔力の源を断たない限り何度でも復活するため、少なくとも駆け出しの冒険者では全く歯が立ちません。ちなみに銀製の武器で粉々に破壊するか、信仰心の高い神官の祈りで浄化すれば消滅させる事は可能です。

彼らはその性質上、何も無い場所にはいません。何かを守るために配置されているという事は、逆に言えばスケルトンがいる場所には何かが隠されているという事です。ただし、すでに誰かが宝物を持ち去ったとしても、スケルトンはそんなことはお構い無しに、その場所を守り続けるわけですが…。

また、スケルトンはその製造過程において二つの種類に分類されます。一つは死体を使って作る簡易兵。もうひとつはドラゴンの牙から呪法によって作り出されるスケルトン・ウォーリアーと呼ばれる戦闘兵です。

このスケルトンは通常の武器で傷つく事が無く、普通のスケルトンよりも二回りほど体格が大きく、竜の牙と同じ性質を持つ武具で武装し、実力は歴戦の戦士に匹敵します。こちらは邪悪な魔法使いの寝室や、魔法研究室など、本当に重要な場所を守るか、魔法使い本人を守っていることがほとんどです。場合によっては邪悪な尖兵として国を襲う事もあるかもしれません。唯一の救いは材料の関係で数がいないという事です。それでも凶悪な相手には違いありませんが…

(続く)


感想はコチラ

名前:

内容:



ご意見、ご要望は、メール:kururu@plala.toや、雑談掲示板などでも受け付けてます♪